グループの結成からして

プログレッシヴロックはパンクロック

ミュージカル『ヘアー』のキャストだったソーニャ・クリスティーナが

同系列のミュージカルに出演していたシシファスというグループの

歌姫に据えられバンド名を改名させるという芸能プロダクション手法で生まれたグループだけに

このアルバム以降に大きく変わり始めたメンバーチェンジには

非常に人工的(当たり前だけど)は爪痕が見られで興味深い

 

.      Curved Air – Air Cut(’73 Warner Bros.)

 

まず

フランシス・モンクマン(Syn, Gtr)とダリル・ウェイ(Vol)という大きな二本の屋台骨がごっそり抜けて

その穴を鍵盤もヴァイオリンも操る前述の天才エディ・ジョブソン(Roxy / Yes / UK /801他)という

若き強者が埋めるという信じられない人事異動が〜

また

新ドラマーのジム・ラッセルはDucks Deluxe / The Inmates / Graham Parkerと

他と大きく系列を外した俺たちのパブロック系ではあるが

所詮ドラムだしあのStretchにも在籍という事で手練れのブルーズ・ロッカーって事で優しく見守りたい

しかし

The Human Leagueの過去はホンマかいなと思うがな

新ギターのカーヴィーも同じくStretch勢だが

確かな腕前ながらプログレッシヴ性はゼロの凡庸なブルーザーという•••

ここにカーヴド・エアーが野生のロックバンドではなく

芸能プロの闇の手がかかったポップ・バンドであった事に気付いてしまうのよね

 

楽曲はこれまでのアヴァンギャルド杉とも思えるプログレッシヴ・ロックから

かなり展開やコード進行がわかりやすいちょっと高級なポップ・バンドという路線にシフト・ダウンし

歌唱の存在感が増大しソーニャを中心とした姫〜るヴォーカル+それを支えるバックバンドという

ありがちな形態になってしまった感があるのが残念

それわ裏ジャケでの日本の少女漫画かあるいわフォザリンゲイみたいな

ある意味グラム・ロック的に戯画化されたイメージでもわかろうもん

※Stretchについては前述ながら後述

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