このレコって無音だったりするの?なんて不安は払拭された
ヤン・スティールとジョン・ケージによるスプリット・アルバム・・・
. Jan Steele / John Cage – Voices And Instruments(’76 Obscure)

A面がセンティピード(キース・ティペットのジャス・ロック・バンド)に居た事もある
ヤン・スティールによるアンニュイで鬱なふいんき漂うフリー・ミュージック
音階はジャズっぽいけどクラシカルな部分もあるし何にも属してないトコロもある実験音楽
ギターにはフレッド・フリスも参加
返すB面はジョン・ケージのピアノ/パーカッション曲で
ヴォーカルてかヴォイスはロバート・ワイアットとカーラ・ブレイが担当と
結構イーノやロバート・フリップとかその辺りのプログレ畑が絡んでおり
プログレ支部のロック・リスナーも抑えておくべき盤かと
特にジョン・ケージの方はさすが巨匠と云うべき聴き応えのある曲で
ピアノ演奏の妙な間や引っかかる繰り返しはたまた尋常では無い旋律に
がさつな小生でさえ引き込まれる事しばし
こういう純粋にモダン・アートな試みに商業的なプログレ人脈が関わっているのが面白い
ただし
そんなピアノ曲はB-1『Experiences No. 1』とB-5『In A Landscape』のみで
他は主にヴォーカル陣によるゆったりかつ静かで抑揚の薄いメロディーのアカペラ独唱で
そのバックにフリー・パーカッションが緩く加わる様な曲
特に熱量の低いロバート・ワイアットの歌唱は
唄というよりもの凄く音程のしっかり取れているお寺の僧侶による読経に近く
思わず背筋を正して正座してしまう事必至だ
(しないけど)
ロバート・ワイアットが唄うB-2『Experiences No. 2』は
’48年に作曲された『Experiences No. 1』のヴォーカル・ヴァージョン
B-3『The Wonderful Widow Of Eighteen Springs』も’42年に作曲された古い曲で
ジョンの曲の中でも最も有名で実験的なアプローチで演奏されるピアノ曲の一つだと云う
この盤ではロバート・ワイアットの独唱にリチャード・バーナスがパーカッションを付けているが・・・
ななんと’93年にはジョーイ・ラモーンもこの曲をカヴァーしている野田
まさに「パンクロックわプログレッシヴロック」そのものじゃナイッスか!
さぁみんな一緒に
点と点が繋がって線になって目が点になった〜〜〜(のかな?)
※他の曲もジョンの過去の曲の再演的なモノと思われる(調査ちう)
☆繰り返しになるがこっち方面禿しく暗いため・・・あくまで個人的感想です